So-net Musicがお届けするヴィジュアル系アーティスト情報
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| 今年で結成10周年を迎えたムック。 常に自分達の可能性と向き合い、新たな一歩を踏み出すことを恐れずに突き進んでいる彼らは、立ち止まるということを知らないバンドである。 節目となる2007年は、光と闇が混在する彼らの神髄とも言えるヘヴィーチューン「リブラ」で幕を開け、5月には光から目を背け、闇の中で叫び続けていた今までのムックからは想像出来ないほど明るく前向きな楽曲「フライト」を届けた。そして今回、敢えて古さを追求したという4つ打ちのダンスチューン「ファズ」を発表したのである。 彼らがなぜ今、4つ打ちのダンスチューンに手を伸ばそうと考えたのか? 今作が出来上がっていった経緯を訊いた。 |
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■なんか、すげぇ正直なバンドなんじゃねぇかなって思うんですよね、ムックって(逹瑯)
So-net Music(以下So-net):まず、ここで初めてムックというバンドを知ってくれる人もいると思うので、ムックはどんなバンドであるかを訊ねてもいい? ミヤ(G/写真左から2番目):バンドコンセプトってやつっすよね。まず一番最初はフォークソングが好きでバンドをやり始め、とにかく昔は暗いバンドだったんですよ(笑)。だけど、ここ2~3年くらいですかね、徐々に明るい歌も歌えるようになりはじめ、いろんなことを歌えるようになってきたって感じですね。楽曲に関しても、とにかくいろんなことに挑戦してみようって思ってて、まさに今回の「ファズ」は新たな一歩に大きく踏み出した一作となってますね。 So-net:たしかに、闇の中で“生きるとは?”的なもがきを叫んできた昔のムックを知る人からしたら、驚きかもね、「ファズ」は。でも、まったくいままでのムックの在り方を捨てた訳ではないと思うんだよね。この「ファズ」の中にも生きる上で誰しもが感じる感情や迷いは存在しているし、音も4つ打ちという新たな挑戦の中でしっかりと確固たるムックのヘヴィーサウンドは生きているから。 逹瑯(Vo/写真右から2番目):うん、そうっすね。なんか、すげぇ正直なバンドなんじゃねぇかなって思うんですよね、ムックって。そんときそんときのマインドがあからさまに出るバンドだなって思うんっすよね。ちゃんと自分達の根本にあるものは持ちつつも、そこにこだわりすぎなく、自由にやれてるバンドになってきてんじゃないかなって。昔はもっとガチガチに自分達の軸を守ろうとしてたとこがあったんだけど、最近は意識せずとも軸の部分は変わらないって分かったから、その上で自由にいろんなことに挑戦出来てると思うんっすよね。だから、本当にここ2年くらいはいろんな楽曲にチャレンジしてたりするんで、普段は決まったジャンルの音楽しか聴かないって人も、もしかしたら、“この曲好き!”って思ってもらえる曲があるんじゃないかなって。だから、まずは一回触れてみてほしいなって思いますね。「ファズ」とかはホント、新たにムックを聴いてくれる人には入りやすいと思うんで。でも、昔からムックを知ってくれてる人も、最初はびっくりすっかもしんないけど、アリじゃないかなと。ナシ? So-net:「ファズ」? 超アリ。イントロの歪み具合といい、差し込まれるハープといい、サビ頭のアコギといい、サビのメロといい歌詞のハマり具合といい、むしろ最高。 ミヤ:(笑)。たしかに、イントロのハープとか、サビのメロって意外と日本的なメロだったりしますからね。サビのメロはホント、もともとウチらが持ってるメロだと思うし。でも、ビートとAメロはまったく新しい風だったと思うんですよね。いままであんなにサイケなAメロってなかったから。そういうのもあって、最初に考えたムックの持ち味と新たなビートとトラックとを対決させた面白さが出せたんじゃないかなって思うんですよね。 ■ムックのサウンドに打ち込みを絡めてみようと思った理由とは――? So-net:またどうしていきなりダンスビートとムックのサウンドを対決させようと? ミヤ:個人的にダンス曲って好きで普段からよく聴いてるんですよ。4つ打ちって人を動かす力を持ってるリズムだなって思っていたこともあって、俺の中でそういう音が今、旬だったりもしたんで、やってみっかって。 So-net:流行を取り入れる怖さは感じなかった? ミヤ:一切なかったっすね。たしかにレトロディスコサウンドとか4つ打ちって今、すごく来てるのも知ってたけど、そこってもうひとまわりしてきてるってのもあって、今ムックがやったら面白いんじゃないかって。それまでは打ち込みとムックってあんまり結びつかなかったんですけど、やってみようと思った瞬間にやりたいことがバンバン頭ん中に浮かんできたんですよ。もぉこうなったらやるしかねぇなって。トラックやアレンジも、昔はテクノロジーがなくてそういう音になってたことが、今の時代に敢えてそういう音に近づけてみるっていうアプローチに興味があったから。 So-net:なるほどね。でも、ムックとしては同期で全面が覆われてしまうサウンドにはしたくなかっただろうから、そこのこだわり具合が大変だったんじゃない? ミヤ:そうなんですよ、ホントに。もぉね、音のバランス的なとこでは本当に苦労しましたからね。難しかったっす。 So-net:打ち込みのドラム音は強いからバランスが難しいよね。 SATOち(Dr/写真右):そうなんすよ。出来上がってきたトラックを流しながら新たにドラム録りをしてったんですけど、プリプロの段階でミヤくんに“今の音良かったからドラム、これ本番で行くから”って言われたんで、俺的には抵抗なく叩けたんですけど、そこから最終的に打ち込みのドラムとどう絡んでいくのか分からなかったんですよ、出来上がるまで。やっぱ打ち込み系の音って強いから、生のドラムがかき消されちゃうんじゃないかっていう心配もあったんだけど、ミックス後の音を聴いたとき、すげぇいいバランスで混ざり合っててびっくりしたんですよね。ぶっちゃけバランスよく絡み合い過ぎてて、自分でも集中しないと分かんないくらいで。ホント、凄い新しいとこに着地出来たなって思ったんですよね。 So-net:ベースは録り終わった後白紙に戻してアップライトで弾き直したって言ってたよね? YUKKE(B/写真左):そう。やっぱりシンセベースが入っている上にベースを重ねていくっていう作業自体が初めての経験だったんで、とにかく試行錯誤を繰り返して、何回も録り直した結果アップライトでも試してみたって感じだったんですけど、アップライトだからこそ出来ることっていうのが曲に凄くハマったこともあって、結果これでいこうってことになったんですよ。シングル曲をアップライトで弾くのは初めてなんですけど、個人的にはいつか試してみたいなって思ってたとこでもあったんで、いいタイミングでやれたなって。 So-net:なるほど。最初聴かせてもらったとき、デッド・オア・アライブ 逹瑯:1年前くらいに偶然ラジオでかかってたデッド・オア・アライブの「Something in my house ■いつもとは違う歌詞の書き方にチャレンジしたという今回。 歌詞世界に送り込まれた新たな風とは? So-net:今回歌詞もいつもとは違ったスタイルで書いてったって言ってたよね? 逹瑯:そう。いつもはミヤくんとやりとりして進めてた作業を、今回は新しくムックの制作チームに加わってくれたスタッフともやりとりして進めていったんっすよね。まぁ、でも、基本の書き方自体は変わってなく、ジャッジの問題だったりもしたんだけど、曲とのハマり具合とかをいつもと違った目線で見てくれてたこともあって、かなり新鮮でしたね。やっぱ、ミヤくんのジャッジとは違ったりもしたんで、何度も歌詞を書き直したり、歌い直したりしましたからね。4曲目にヴァージョン違いが収録されてるんですけど、ボーカルはそっち用にもう一回録り直してますからね(笑)。もぉね、この曲が録り終わったときは一枚アルバム作り終えたくらいの達成感だった(笑)。ホントにいろんな経験しましたね。歌詞も今回、最初に“聴き手にもっと寄り添った、聴き手に近い歌詞を書いてみよう”って思ったこともあったんで、いままでは使ったことないようなストレートな表現をそのまま歌詞にしてみたし。 So-net:うんうん、“地下鉄のホーム 愛しくて手を握ったんだ”“別れたばかりなのにもう逢いたいなんて重傷でしょう?”とか。 逹瑯:そう。いままでだったら絶対そんなこと歌詞にはしなかったよな、的なね(笑)。ちょっと恥ずかしくなるくらいの言葉だからこそ、聴き手に近づけるのかなと思ったり。相当新しかったっすね、そこは本当に。 So-net:サビの“東京コイントス ダイブ”なんて、もぉ最高のワードでしょう。東京という荒んだ街を象徴したワードというか。そこと恋する純粋さのギャップに生きるというリアルを感じて胸がギュッと締め付けられるんだよね。 逹瑯:そこはね、ホント1番強く印象に残したい部分でもあったから、最後まで歯抜けになってた部分だったんすよ。ギラギラしてる中で迷ってる感じを出したくて、“何とかダイブ”にしたかったんですよね。でも、どうしてもしっくりくるワードがなくて。で、あ、そうだ、コレなんて言うんだろ?(コレ=コインを投げる仕草をする逹瑯)と思って、YUKKEに“ねぇ、コレって何て言うの?”って聞いたら、“コイントス”って教えてくれて、字数ピッタリじゃん! いらっしゃいませ! ってことになって(笑)、この“東京コイントス ダイブ”っていうワードが生まれたんすよ。 ミヤ:とにかくキーワードになるようなアプローチがある曲にしたかったんですよ。サビがコーラスで始まる曲ってのも珍しかったから、そこは絶対で、でも、そんなコーラスに負けないくらい強い歌と歌詞が乗ったサビにしたいって思ってたんで、この歌詞と歌は最高にハマったなと思って満足してますね。 So-net:「ファズ」ってタイトルは? 逹瑯:今回恋愛の歌詞が書きたいなっていうのが最初にあって。ラブソングなんだけど、迷いがあって、いろんな経験してきて昔みたいに純粋じゃなくカサついてるけど、それはそれで気持ちいいじゃん、みたいなことが書きたかったんっすよ。まず歌詞を書く前にタイトルから決めたんだけど、イントロの歪(ひず)んだベースの音が凄く印象的だったこともあって、この歪ませ感を出してるエフェクターって何ていうの? ってYUKKEに聞いたら、FUZZだって言うから、意味調べたら、【曖昧な】とか【毛羽だってる】っていう意味があって、書きたい内容ともバッチリ合ってたんで「ファズ」にしたんですよね。 So-net:なるほど。FUZZってその歪んだ音が古さや色あせた感じを醸し出すものでもあるから、今回の楽曲にも歌詞にもホント、ピッタリだったよね。そして、カップリングの「チェインリング」。この曲は『ゾンビローン』(テレビ朝日系アニメ)の主題歌でもあったわけだけど。 SATOち:この曲は大きなテーマとして、みんなで「オイオイ!」って叫べるような曲作ってみようって話になってて、それを頭の中に起きつつ作ってったって感じでしたね。 So-net:サビが印象的だよね。4回出てくるサビのバックのサウンドのアレンジが全部違うし、その変化していく流れがすごく気持ちいい。 ミヤ:この曲を作っていくとき一つのキーワードがあって、歌詞を語るっていう感じではなく、繰り返してみんなで拳を上げられるようなサビを持った曲にしたいねってとこだったんですよ。だから、サビはまさにこの曲のキーワードになってるんです。 YUKKE:個人的には4サビに広がりを持たせるために考えたフレーズから4サビに流れていくとこがかなり好きですね。弾いててもすごく気持ちいいし。この曲はすごく自然と気持ちが入るプレイの出来る曲だし、ライヴでやってても気持ちいいし、自然と盛り上がれる曲展開になってるなって思いますね。 達瑯:歌詞に関しては、アニメのストーリーと絡ませつつ、【みんな未来を求めてもがいてるんだ】っていうところを描いたって感じですね。ムックがいままで歌ってきた世界観と近かったこともあったし、今すげぇもがいてて手を伸ばしてるっていう視点で書いてみたんです。 ■5年前に音源化されている「前へ」のライヴヴァージョンを3曲目に選んだ理由。 それこそがこのシングルの意味である。 So-net:なるほど。そして今回3曲目には「前へ」のライヴヴァージョンが収録されるわけだけど。これは『葬ラ謳』(2002年にインディーズでリリースされたアルバム)に入ってるよね。「前へ」は、この当時のムックにしてはかなりの冒険作だったんじゃないかなと。だからこそ、今回3曲目にこの曲を入れることを選んだんじゃないかなって思ったんだけど。 逹瑯:90点っ! 一同:(爆笑) ミヤ:まさにそのとおりです。当時は新しかったっすからね、「前へ」は。今回「ファズ」で新たなところへ飛び出す感じもあるので、昔新しい場所に踏み出した「前へ」を入れることにしたんです。昔は新しいと感じていたものが、今はライヴの定番曲になるほどの曲になってるってことで、「ファズ」もいずれそうなるんじゃないかなって。この2曲を一緒に入れたかったんです。 So-net:なるほどね。この曲はSATOち曲だけど、新たな一歩を踏み出す感覚って、当時作ったときはあったの? SATOち:そうっすね。当時はホント、ドンヨリした暗ぁ〜いバンドでしたからね、俺が書く曲ってどうしても明るめになっちゃってたんで、昔はすげぇ苦労してたんですよ。(笑)。でも、そんときミヤくんが、あんまり考えすぎないでSATOちの思うままを音にしてみたらいいからって言ってくれたことでなんか、1つ胸につっかえてたものが取れた気がして、この曲が生まれたんですよね。 逹瑯:この曲はずっとライヴでも歌ってきてるけど、その時代時代のライヴごとに変化してってる曲だなって思うんですよね。それがいいのかなって。ライヴヴァージョンは原曲よりもめちゃめちゃ速いからね(笑)。逆に今はそれに慣れちゃってるから原曲聴くとめちゃめちゃ遅いし重っていう(笑)。昔この曲書いたときはすげぇ落ちた精神状態で書いたんだけど、今は純粋に前に向かっていこうとする思いの方が強くなった曲になったんですよね。テンポ感もあるし、今、そういう精神状態に変化してきたっていうかね。 ミヤ:前向きな歌を歌ったことのなかった頃にこの曲を歌ってたからこそ昔の「前へ」があったと思うんですよ。この曲でこの歌詞だから良かったというかね。この曲でもっと前に向いた強いものっていうのは絶対当時では出てこなかったと思うんですよ。それはやっぱり「謡声(ウタゴエ)」(2006年8月リリース)くらいになんないと出て来なかったものだと思いますからね。 SATOち:昔の暗さも重さ好きだし、いまも忘れたわけじゃないんだけど、昔はとにかくそこからはみ出しちゃいけないんだっていう意識が強くて、曲を作るにもすっごいそこから外れないように外れないようにって頭抱えながら曲作ってたんですよ。でも、最近は何やってもそこからはブレないんだな、ムックになるんだなっていう自信が持てたんで、この先もいろんなことに挑戦していけたらいいなって思いますね。 ミヤ:たしかに、今、4つ打ちの曲ってジャンルに関係なくホント多いっすからね。今回もそんな中で逆に、どうムックらしく持っていくかってことを一番に考えたりもしたんですけど、やっぱ結果、ムックになったなって思うんですよね。だから今後も尻込みせずに、どんどん新しいことがやっていけるバンドでいたいなと思ってますね。 YUKKE:ムックって回遊魚みたいだなって最近思うんですよね。いろんなところをずっと泳いでるような気がしてて。今振り返ると、同じとこ泳いでないんじゃないかなって思うくらい、この10年間ホントいろんなとこ泳いできたなって。だから、この先も、そのときどきに自分達がやりたいと思ったことには気負うことなくチャレンジしていきたいなと思うんですよね。いままでも最初は抵抗あることでも、やってみたらアリだったり、すっごく楽しかったりしたんで、これからもいろんなとこ泳ぎ続けていけたらいいなと思ってますね。 ●Text/武市尚子
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![]() ムック 逹瑯(Vo)、ミヤ(G)、YUKKE(G)、SATOち(Dr)の4人組。1997年、逹瑯とミヤの2人を中心とし結成。その後ライヴを重ねインディーズシーンで活躍。2003年メジャーデビュー。その人気は日本だけにとどまらず、海外からの評価も高くライヴなど積極的に行っている。また、Guns N' Roses来日した際のオープニング・アクトも務めるなど、実力派、ヴィジュアル・ロックバンドのひとつ。 ■オフィシャルサイトhttp://www.55-69.com/ |
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サイン入りポラを3名様にプレゼント。 応募はこちらから ※応募〆切は2007年11月30日(金)です。 |
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